電源関係

- 電池駆動とACアダプタ駆動の切り替えは優秀.
 電池駆動しながらACアダプタを挿しても変なノイズが入ったりせず
 素直にACに切り替わる.

- 乾電池の容量が少なくなるとバッテリ警告が出る.
 そのままどうなるか実験したところ,そのうち録音が自動停止した.

 自動停止した乾電池で録音の実験をするのは恐いので,
 再生のみ行ってみた.wavファイルの再生は問題なく行えた.
 40分ほど再生したところでシャットダウン要求の警告が出た.

 電源をOFFして,再度電源をONにすると,起動時にバッテリ警告が出る.
 何回か繰り返すと,起動後すぐにシャットダウン要求が出て
 何も操作できない状態になった.ここで実験終了.

- 24bit/96kHzモードは16bit/44.1kHzモードより電池の消耗が激しく
 バッテリ警告も早めに出るようだ.

起動と終了

- 終了時にSDカードに設定情報を書き込んでいるようだ.
 設定内容は,現在の録音設定内容と,96k/48k/44k/mp3の
 各モードボタンに対応する録音設定内容.

SDメモリカード関係

- メモリフルになると自動で録音が停止する.

- メディアを入れ替えると,メディアにセーブされている設定情報が
 交換されるので,起動時の設定状態が入れ替わる.

- Transcend TS2GSDC使用時に一度だけ'Card Error'というのが出て
 動作がおかしくなった.電池の電圧低下などを疑ったが,カード側が
 原因なようなので,PCでカードに不良セクタ回復のスキャンディスクをかけた.
 その後,問題は起きずに使えていたのだが,ある時に一定のパターンの操作で
 エラーが頻発することがわかった.Zoom社に報告して調べてもらったところ
 TS2GSDCの不良だった.→ 詳細

- カードによってバッテリ警告の出方に早い・遅いがあるようだ.

操作性

- 録音ボタンにはクリック感がない.
 内蔵マイクでの録音時にノイズを減らすための考慮だろうか?

- 録音ボタンは自照式で赤く光る.録音時に点灯.録音待機時には点滅.
 ここは少し不満.ボタンにクリック感がないので目で瞬時に確認したい.

 待機時にオレンジで点滅,録音時に赤,のように色を変えてもらえると
 なおよかった.点滅するかどうかも設定できるといい.室内では点滅は必要ないが
 屋外だと色を判別するのが難しいことがあるかも.
 といってもこの価格でそこまで要求するのは酷だよね(笑).

- 録音しながらアナログゲイン・デジタルゲインの両方を変更可能.

 といってもデジタルゲインにはあまり意味はないし,アナログゲインは
 スイッチによるステップ式なので音楽録音中に変更することは難しい.
 レベル設定は最初にクリップしないアナログゲインを決めて終わりになると思う.

 しかし作業や演奏の切れ間に録音しながら変更できるのはよい.
 また,会議や講演等の録音には便利だと思う.

- 録音設定時にもモードレスで録音・再生操作ができるのはよくできてる.

 しかしその副作用で,4方向ボタンが見た目を裏切る使い方になってる.
 録音・再生操作に入ることのない詳細設定時には,4方向+プッシュ付きのボタンで
 メニュー操作が完結するようにできると思うんだけど...


動作一般

- 24bit/96kHz動作時には,目に見えてメーター類の動作が遅くなる.
 いっぱいいっぱいな感じ.

- デジタルゲインは音質的にはあまり意味がないようだ.
 PC側のアプリでファイル操作したほうが楽なのでそうしている.

 デジタルゲインの設定保存や操作があまり考えられていないように
 感じるのは,あくまで補助的な機能ということだろうか.
 しかし操作はもう少し楽にできるよう改善してほしい.

付属品

- 三脚アダプタはカメラ用三脚へのアダプタ.マイクスタンド用ではない.
 市販のネジ穴変換ネジを使えばマイクスタンドにも固定可能.

- 三脚アダプタへの固定は,画像ではゴムのようにみえるが
 付属するのはマジックテープ(ベルクロ/面ファスナー)である.
 取付強度等に不都合は見当たらない.

- H4に三脚アダプタを取り付けた状態では電池/メディア蓋の開閉ができない.
 そのため交換時はアダプタを外す必要がある.ここは改善してほしい.
 外部マイクやACアダプタの接続は問題ない.

入出力

- ヘッドフォン出力の音量は,インピーダンス600Ωのヘッドフォンでも
 なんとか駆動できる程度.
 (AKG K240DFで,静かな部屋で大きいと感じる音量が出ることを確認)
 実際にはインナーイヤーまたはMDR-CD900ST等との組み合わせを念頭に
 しているように感じた.
 インピーダンスの低いヘッドフォンでのヒスノイズはそれほど感じなかった.

- ヘッドフォン出力を最大にすると音が割れることがあった.
 その時は80%くらいに絞って回避したが,どういうシチュエーションだったか
 忘れた.

入出力の仕様 (マニュアル P87より)

入力仕様

XLR(バランス入力)/標準フォーン(アンバランス入力)
コンボジャック

入力インピーダンス
バランス入力時 1kΩ平衡,2番ホット
アンバランス入力時 480kΩ不平衡

入力レベル
(INPUT1,2スイッチ)
バランス入力時
L -20dBm (マイク用)
M -30dBm (マイク用)
H -40dBm (マイク用)

アンバランス入力時
L -10dBm (ギター,ベース,ライン入力用)
M -30dBm (マイク用)
H -40dBm (マイク用)

内蔵ステレオマイク
指向性コンデンサーマイク
ゲイン(マイクスイッチ)
L +6dB
M +20dB
H +30dB

マスター出力
ミニステレオフォーンジャック
出力負荷インピーダンス 10kΩ以上
低格出力レベル -20dBm

ヘッドフォン出力
ミニステレオフォーンジャック
50mW (32Ω負荷時)


内蔵エフェクト

- マイクモデリングが付いていると知らなかった.
 お遊びとしては面白い.
 内蔵マイクにのみ適用というのも,IRをきちんと考えているっぽくて
 好感がもてる.でもまだ使ったことがない.

- リバーブ,ディレイ,アンプモデリング,どれも楽しめた.
 筐体が小さいので,玩具的に許せてしまう.
 メニュー構成も複雑にならずに済ませていてよい.


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